商品紹介
庄野潤三65歳から73歳までの9年間、1986年から1994年にかけて発表されたエッセイ111篇を初出順に収録。
庄野は生涯に10冊の随筆集を刊行している。第17巻には1986年から1994年にかけて、文芸誌や新聞等に発表されたエッセイ111篇を初出順に収めている。単行本収録の内訳は随筆集『誕生日のラムケーキ』(1991年刊)より65篇、『散歩道から』(1995年刊)より46篇である。
1986年は前年の秋に脳内出血で入院した庄野が、大病を克服して作家としての新たな歩みを始めた年で、1カ月半という驚くほどの早さで回復した庄野は、同年7月に「世をへだてて」の連載をはじめた。いっぽう1994年は、「新潮」に「文学交友録」を一年間連載した年で、2月には前の年に連載を終えたばかりの『さくらんぼジャム』が文藝春秋より刊行されている。
この9年のあいだに庄野は、病のために一時は自分の足で歩くこともできなくなったところから回復し、もう一度仕事をはじめて、フーちゃん3部作といわれる『エイヴォン記』『鉛筆印のトレーナー』『さくらんぼジャム』の3冊を書いた。孫娘のフーちゃんのことを中心に、身のまわりの生活を描いたこれらの作品がやがて、晩年の日々の暮らしを素材にしたその後の連作へとつながっていく。庄野文学にとってかけがえのない大切な一時期だったといえる。
解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。
付録としてエッセイ作品「昔のノートから」「最初の小説」生原稿冒頭等を収録する。
※この作品は一部カラーが含まれます。
庄野は生涯に10冊の随筆集を刊行している。第17巻には1986年から1994年にかけて、文芸誌や新聞等に発表されたエッセイ111篇を初出順に収めている。単行本収録の内訳は随筆集『誕生日のラムケーキ』(1991年刊)より65篇、『散歩道から』(1995年刊)より46篇である。
1986年は前年の秋に脳内出血で入院した庄野が、大病を克服して作家としての新たな歩みを始めた年で、1カ月半という驚くほどの早さで回復した庄野は、同年7月に「世をへだてて」の連載をはじめた。いっぽう1994年は、「新潮」に「文学交友録」を一年間連載した年で、2月には前の年に連載を終えたばかりの『さくらんぼジャム』が文藝春秋より刊行されている。
この9年のあいだに庄野は、病のために一時は自分の足で歩くこともできなくなったところから回復し、もう一度仕事をはじめて、フーちゃん3部作といわれる『エイヴォン記』『鉛筆印のトレーナー』『さくらんぼジャム』の3冊を書いた。孫娘のフーちゃんのことを中心に、身のまわりの生活を描いたこれらの作品がやがて、晩年の日々の暮らしを素材にしたその後の連作へとつながっていく。庄野文学にとってかけがえのない大切な一時期だったといえる。
解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。
付録としてエッセイ作品「昔のノートから」「最初の小説」生原稿冒頭等を収録する。
※この作品は一部カラーが含まれます。
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