商品紹介
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狩野直喜以来のわが国の中国哲学研究は、伝統的に考証学を研究方法として用いてきた。そのため考証学は単なる技術学として等閑視されてきたが、本書は清朝考証学を方法としてではなく研究対象として客体化し、中国哲学史上に位置づける。学的成果に対する緻密な検討のみならず、直接の担い手であった考証学者たちの伝記的研究により、著作や運動についての彼らの思惑を細密に再現、日々の暮らしぶりと人間性を写し出すとともに、激しい学問への情熱を描き出す。年代を乾嘉期に限定せず、康煕朝から道光年間にまで広げて、清朝考証学に通底する精神性を見つめた野心的著作。
【目次より】
導論
巻頭言
一 呉〓の顕彰
二 「非早熟的知性」と清朝考証学に関する一考察
三 野人的師伝と古音学
四 生員の学問
第一章 閻若〓の尚書学
第一節 『尚書古文疏証』とその時代
第二節 閻家の四十年 『尚書古文疏証』が公刊されるまで
一 死の年の閻若〓と『朱子古文書疑』
二 閻若〓の最期
三 閻家の家業とその盛衰
四 功令と『孔子伝古文尚書』の弁偽
五 閻詠と『尚書古文疏証』
六 閻学林と『尚書古文疏証』
第二章 紀〓と『〓微草堂筆記』
一 はじめに
二 事物の相対視
三 “理”からの脱却
四 考証学者としての紀〓
五 理・情・礼
六 『閲微草堂筆記』が示唆するもの
第三章 崔述の「考古」
第一節 快刀乱麻
第二節 その経書観
第三節 庭訓
第四節 崔述の平生
第五節 闕疑の精神
第六節 儒者崔述
第四章 翁方綱の経学 「乾嘉の学」における「宋学」と「漢学」
一 はじめに
二 法三章
三 弁疑と伝統経説
四 宋学批判
五 漢学批判
第五章 劉台拱と汪中 江南学術の花神
一 「狂」の人々
二 小朱子
三 邂逅
四 墨子と荀子
五 一声の転
六 遺著刊行
七 章学誠
八 『広雅疏証』『説文解字注』『儀礼補疏』
九 花神として生きて
第六章 戴段二王の経学 戴震と段玉裁の学問と生涯
前言
第一節 乾嘉考証学における三つの世代
一 戴学の方法論
二 「二十一経」説と「治経」の転落
三 段玉裁の世代観
第二節 段玉裁のライフワーク 『段注』長編圧縮の舞台裏
第三節 玉裁晩年の思想
第七章 〓自珍と「最録段先生定本許氏説文」
あとがき
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狩野直喜以来のわが国の中国哲学研究は、伝統的に考証学を研究方法として用いてきた。そのため考証学は単なる技術学として等閑視されてきたが、本書は清朝考証学を方法としてではなく研究対象として客体化し、中国哲学史上に位置づける。学的成果に対する緻密な検討のみならず、直接の担い手であった考証学者たちの伝記的研究により、著作や運動についての彼らの思惑を細密に再現、日々の暮らしぶりと人間性を写し出すとともに、激しい学問への情熱を描き出す。年代を乾嘉期に限定せず、康煕朝から道光年間にまで広げて、清朝考証学に通底する精神性を見つめた野心的著作。
【目次より】
導論
巻頭言
一 呉〓の顕彰
二 「非早熟的知性」と清朝考証学に関する一考察
三 野人的師伝と古音学
四 生員の学問
第一章 閻若〓の尚書学
第一節 『尚書古文疏証』とその時代
第二節 閻家の四十年 『尚書古文疏証』が公刊されるまで
一 死の年の閻若〓と『朱子古文書疑』
二 閻若〓の最期
三 閻家の家業とその盛衰
四 功令と『孔子伝古文尚書』の弁偽
五 閻詠と『尚書古文疏証』
六 閻学林と『尚書古文疏証』
第二章 紀〓と『〓微草堂筆記』
一 はじめに
二 事物の相対視
三 “理”からの脱却
四 考証学者としての紀〓
五 理・情・礼
六 『閲微草堂筆記』が示唆するもの
第三章 崔述の「考古」
第一節 快刀乱麻
第二節 その経書観
第三節 庭訓
第四節 崔述の平生
第五節 闕疑の精神
第六節 儒者崔述
第四章 翁方綱の経学 「乾嘉の学」における「宋学」と「漢学」
一 はじめに
二 法三章
三 弁疑と伝統経説
四 宋学批判
五 漢学批判
第五章 劉台拱と汪中 江南学術の花神
一 「狂」の人々
二 小朱子
三 邂逅
四 墨子と荀子
五 一声の転
六 遺著刊行
七 章学誠
八 『広雅疏証』『説文解字注』『儀礼補疏』
九 花神として生きて
第六章 戴段二王の経学 戴震と段玉裁の学問と生涯
前言
第一節 乾嘉考証学における三つの世代
一 戴学の方法論
二 「二十一経」説と「治経」の転落
三 段玉裁の世代観
第二節 段玉裁のライフワーク 『段注』長編圧縮の舞台裏
第三節 玉裁晩年の思想
第七章 〓自珍と「最録段先生定本許氏説文」
あとがき
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